2015年5月6日 星期三

期刊論文:姜克實,〈日本軍の史料から見る滕県作戦の実記録―1938年3月16日〜18日、中国•山東―〉

姜克實,〈日本軍の史料から見る滕県作戦の実記録―1938年3月16日〜18日、中国山東―〉,《文化共生学研究》,巻14(2015.03),頁47-70。

岡山大学大学院社会文化科学研究科《文化共生学研究》各期目錄:http://www.okayama-u.ac.jp/user/hss/research/bunkakyosei.html

本文摘要:
19382月から5月にかけて、中国の山東省南部に行われた「台児荘の戦い」(中国側では「台児荘会戦」、「台児荘大捷」と表記する)は、盧溝橋事変から始まる日中戦争の中で、日本軍が対中国軍作戦の中、初めて喫した「大敗北」と言われる。中国では長年にわたる抗日宣伝の影響で、この勝利の戦いは政治化され、いま、愛国主義、民族主義教育の題材に利用されている。また、台児荘における中国軍側の「勝利」を軸に、滕県防衛戦、臨沂防衛戦、池淮防衛戦を含む諸戦闘を「台児荘会戦」と称し、「大捷」中心の歴史観まで作り出している。一方、宣伝の割には戦闘の実態に関して必ずしも正確に把握されているとは言えない。中国側ではこの戦いに関する正確な記録史料が少なく、ことに勝利の内容日本軍の行動記録、消耗、死傷の統計などに関して皆無の状態である。「大捷」の内容、戦闘場面の還元がほとんど当事者による事後の回想、回顧など不確実な材料によって行われ、小説、映画などの文芸作品化に伴う加工を経てさらに変形し、いま宣伝され、語られている台児荘の戦いは、真実と大きく乖離しているのが現状である。

沒有留言:

張貼留言